ミニ水族館の生き物たちを紹介していくシリーズの第5弾です!今回は赤い体に大きなはさみがかっこいいザリガニについてお話します。
日本には在来種のニホンザリガニ、外来種のウチダザリガニとアメリカザリガニが生息しております。一般的にザリガニと言われているのは外来種であるアメリカザリガニです。というのも、在来種であるニホンザリガニは北海道と東北の一部の冷たくきれいな水辺にしか生息していないため、見られる機会が限られているのです。また、護岸工事等によって生息環境が無くなってしまったり、外来種のウチダザリガニと生息域が被っており生存競争で勝てないため数が激減しているのも原因です。
外国産のザリガニは繁殖力が強く日本の生態系を破壊する可能性が高いため特定外来生物に指定されています。特定外来生物とは、「外来生物法」により生きたまま運ぶこと(輸出入含む)、飼育すること、野外に放すこと、販売することが原則として禁止されております。代表的な生物としては、ブラックバスやウシガエルなどが挙げられます。今まで身近な存在としておうちで飼育されてきたアメリカザリガニも2023年6月1日から条件付特定外来生物に指定されました。特定外来生物との違いは、捕まえることと飼育することは制限されていないことです。ただし、生きたまま野外に放出することは禁止されているので、捕獲して持ち帰る場合は最後までしっかり飼えるかよく考えてからにしましょう。
御殿場にはきれいな川がたくさんあり、流れも速く冷たい水が多く流れているので、まだそこまでたくさんのザリガニはいないように感じます。ただ、流れのないため池や用水路等にはザリガニが生息していることがあります。そういった場所に住んでいるトンボの幼虫ヤゴなどの水生昆虫やイモリなどの両生類、メダカやドジョウなどの魚類を食べ尽くしてしまい環境を破壊してしまいます。
中央公園ミニ水族館では快適に暮らしているザリガニを観察できますので、見たいけどおうちで飼えないという方はぜひ見に来てくださいね。
タイミングよく私がいれば質問にもお答えできますのでお気軽に声をかけてください。
公園スタッフ 勝俣たかひろ